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内言語に耳を傾ける練習

最近読んだ本、 飯沼和三『ダウン症は病気じゃない 正しい保育・療育のために』(大月書店、1996年)の中に、 こんなことが書かれていました。 ことばは、音声と文字だけからなる言語ではないのです。子どもと接するときに、こうした言語にあらわされていないことばにも耳を傾けることの大切さを知ってほしいのです。 あまねくんは言語発達が(少し?)遅れるかもしれないなと思っています。現在2歳3ヵ月の長女はことばを発するのが早かったのですが、同じようにはいかないのかな、と。 でも口に出すことばにならなくても、内なることば(内言語)で確かに何かをとらえているものとして、積極的にコミュニケーションを図っていきたいなと考えています。 そのためにはそれを聴き取るこちらの「耳」、感性が研ぎ澄まされていないといけないなと思います。 ***** 妻とぼくがまだ学生だったときにこんなことがありました。 ファミリーレストランで友人たちと食事をしたあと、仲間に交じって妻と私が店の外に立っていました。 そのとき雨が降ってきたのですが、ぼくは空気を吸い込んでこんなことを言いました。 「雨の降り始めるときのにおいって好きやなあ」 するとすかさず妻がこんなことを言ったのです。 「なんでそんなこと思ったん? わたしも同じこと思ってた!」 同じ状況(雨が降り始めた)に対して、それぞれ内側で同じことを考えていたのです。 同じことを思う相手がいて、とても嬉しく思いました。 この今よりずっと若かったころの私たちのやりとりは、口に出したことばでのやりとりでしたが、それでも口に出したことば以上の意味内容を共有できたような感覚がありました。 最近は家族同士でも、口に出したことばだけに偏重したコミュニケーションになっていないか。ちょっと振り返って考えてしまいました。 長女に対しても、ぼくは彼女がことばを発することばかり期待していて、彼女のことばにならない何かを聴き取ろうとする姿勢であったか、なんだか反省させられました。 あまねくんが生まれてくる前に、もっと夫婦間・親子間で、内言語に耳を傾ける練習をしておきたいなと思ったのでした。